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2015/08/08

サントリー「知多」 グレーン原酒を商品化

11年振りウイスキー新ブランド

小泉敦社長
小泉敦社長

サントリースピリッツは9月1日、ウイスキーの新ブランド「知多」を発売する。同社のウイスキーでは11年振りとなる新ブランドは、トウモロコシなどを原料とするグレーン原酒のみでつくる世界でも珍しいシングルグレーンウイスキーだ。


グレーン原酒は通常、大麦原料のモルトウイスキーと組み合わせたブレンデッドウイスキーとして製品化する。モルトウイスキーはブレンデッドの個性を決める役割を担い、シングルモルトのようにモルトウイスキーだけでブランド化する商品も多い。一方グレーンウイスキーは、味わいのベースをつくるもので、モルトの個性を引き出す役割を担う。


サントリーは、モルトウイスキー用に山崎、白州の両蒸溜所を所有するほか、グレーンウイスキーの製造拠点として、1972年から知多蒸溜所(愛知県知多市)を運営している。原料の比率や連続式蒸留機の使用方法を変えることで、タイプの異なる複数のグレーン原酒をつくり分けている。ひとつの蒸溜所でグレーン原酒をつくり分けるケースは珍しく、このことがシングルグレーンウイスキーを実現する基盤となっている。


新ブランド「知多」は、40年以上にわたるグレーンウイスキーづくりの技術を結集し、とりわけハイボールでの飲用を想定して開発した。


サントリーウイスキーの小泉敦社長は、「6月までの累計で当社ウイスキー計は11%増と好調だ。08年以降に本格化したハイボール提案により、全ての年代で飲用経験が上がっている。ユーザーの広がりをチャンスととらえ、ハイボールの新たなバリエーション提案として『知多』を発売する。グレーンウイスキーによる明確な個性を備えた、当社の新しいウイスキーと位置づける。『角瓶』のハイボールを飲まれているユーザーに、新たな選択肢を提供したい」としている。


知多はアルコール分43%で、本体価格を3800円と設定する。年内2万ケース、通年では5万ケースを計画する。

縁の下の力持ちを表舞台に

福與伸二執行役員
福與伸二執行役員

軽やかな味わいを特徴とする「知多」は、「風香るハイボール」をキャッチコピーに広告コミュニケーションを展開していく。商品の開発段階からハイボールにしたときの美味しさを追求した。


チーフブレンダーの福與伸二執行役員は、「知多」の味わい設計について次のように語っている。

「知多蒸溜所で製造した複数のグレーン原酒を組み合わせることで、穏やかなグレーンウイスキーでありながら、複雑な表情があって飲み飽きることのないものに仕上がった。『響』や『角瓶』の味づくりを支える縁の下の力持ち的なグレーン原酒を表舞台に立たせ、飲むに値する商品ができた。バリエーションを広げてきたグレーン原酒づくりが、一定のレベルに達した証だと考えている。また、ハイボールをつくるときに薄くなりすぎないよう、アルコール分は43%とやや高めに設定した」


発売時は飲食店や専門店・百貨店を中心に展開する。また9月1日以降、知多蒸溜所では流通関係者を対象としたセミナーを随時、開催していく。

週刊流通ジャーナル2015年8月3日号より

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