流通ジャーナル on the web
  • ホーム
  • news
  • 会社概要
  • 刊行物
  • 購読のご案内
2015/06/25

ウエルシアHD 8000人の小商圏でも出店

池野隆光会長
池野隆光会長

 ウエルシアホールディングスの池野隆光会長はこのほど、本紙も加盟する冷凍食品新聞協会の懇談会で講演し、日本一の調剤併設ドラッグストアをめざす同社の基本戦略について説明した。同社は3月1日付で、関西を拠点とするタキヤ、シミズ薬品を経営統合し、9月1日には神奈川、静岡を拠点とするCFSコーポレーションと経営統合する予定だ。

本部機能を一カ所に集約

以下は池野会長の発言要旨である。


静岡、関西、大宮、つくばに分散していた各地区の旧本部機能を東京都千代田区の新本部に統合した。ねらいは進むべき方向を全社的に確認するためである。


3月1日付で、タキヤ78店、シミズ薬品57店を統合し、店舗数は3月1日現在、1122店となった。6月までに物流、帳合を全て統合する予定で、目下その作業を急ピッチで進めている。


9月1日には、CFSコーポレーション300店が加わることで、店舗数は一気に1500店規模、売上高も今期4580億円になる。


当社の今年2月期の商品部門別売上構成比は、医薬品22.1%、調剤13.4%、化粧品16.4%で、この3部門で51.9%と半分を超える。家庭用雑貨は14.9%、食品は23.9%、酒を含めたその他は9.3%で、酒を含めると食品は3割を占める。売場面積の比率も売上構成比とほぼ同様だ。


当社の特徴の一つとして、食品の荒利益率が今年2月期で22.8%と比較的高いことだ。つまり食品を安く売って集客の手段にはしていないということだ。


なおイオンは現在、当社の株式50.1%を保有しているが、ウエルシアのドラッグストアとしての経営方針を支持し、豊富が資源を提供することで当社の発展を支援している。当社としては利益の面でイオンに貢献していく。イオンは大手メーカーとの直接取引を推進しており、それを当社流に活用していく取り組みを既にスタートさせている。


ウエルシアは、お客さまが求めるNB商品の価格を下げて提供していくことを重視している。このためPB商品はそれほど開発していないが、メーカーの協力を得て、当社独自に先行発売する商品は積極的に開発している。


昨年3月に逝去された当社創業者、鈴木孝之名誉会長の「以差別化不戦而勝」(差別化を以て戦わずして勝つ)の言葉は当社の社訓である。価格で差別化するのではない。品質のよさ、接客のよさ、わくわくするような店舗で競争に勝つことだ。

調剤併設型Drug.Sで日本一に

当社がめざす方向は、調剤併設型ドラッグストアで日本一になることである。調剤併設は医療分野の一翼を担うことであり、非営利の要素も強い。これと営利をめざすドラッグストアとうまくバランスをとっていく。

 

例えば当社の薬剤師2名が今春、筑波大学医学部大学院に合格し社内留学している。大学院生活は2年間だが、毎年2名は入学させたい。また定年を60歳から65歳に変更した。65歳以上でも、働く意欲と能力があれば、それに応じた仕事に就いてもらう。現実に当社には、70代、80代になっても働いている方々がいる。

 

このほか、店舗や在宅訪問車にAEDの設置を進めている。ウエルシア薬局では994店中、969店で設置している。また授乳室を設置している店や、ポータブルビデオモニターで様子が確認できるベビールームを設けている店もある。過疎化が進んでいる地域には、高齢者や障害者を雇用して宅配サービスも実施している。さらに生活習慣病の予防をめざし、簡易血液検査も始めている。

日刊ドラッグストア2015年6月25日号より抜粋

ご購読のお申込はこちら

過去記事の検索
tagPlaceholderカテゴリ: インタビュー

過去記事の検索

プライバシーポリシー
ログイン ログアウト | 編集
  • ホーム
  • news
  • 会社概要
  • 刊行物
    • 日刊流通ジャーナル
    • 日刊ドラッグストア
    • 週刊流通ジャーナル
  • 購読のご案内
閉じる